『音楽療法』って何?
なんか難しそう。。
音楽療法という言葉だけでは何をやるのか
わからないですよね。
そうそう、音楽の何かなんだろうなっていうのはわかるし
歌が好きだから気にはなるんだけどね。
歌が好きな方ってとても多いんです!
受けた方は笑顔いっぱいで帰って行かれています。
音楽療法って楽しいのね。
音楽療法をとっても簡単に言い換えると
音楽のもつ力をうまく使って
音楽療法を受ける方にとって
より良い生活を届けましょう。
というものです。
音楽のもつ力!?やっぱり難しそう。。
目に見えないものなので、難しく感じますよね。
でも、日常の中で何気なく経験しているものなので、
ご心配なく。
音楽のもつ力とは、
♦︎音楽を聴くとリラックスできる。
♦︎カラオケで人と一緒に歌うと自然と盛り上がっている。
♦︎卒業ソングを聴くと、自分の学生時代のことを思い出す。
・精神疾患を抱えている方の症状を緩和する。
・認知症の予防につなげる。
・病気などで動かしにくい身体を動かしやすくする。
など、どのような場面でどんな音楽を使うか考えて音楽療法を行います。
その専門的な知識を身につけて、実際に音楽療法を行うのが音楽療法士です。
具体的にどのようなことを行うのかお話していきます。
この記事を読んでわかること
わかること
・音楽療法ってどんなことをするの?
・音楽療法の効果
・音楽療法の受け方
・まとめ
CDを聴くのとは違う?音楽療法ってどんなことするの?
音楽療法として行われるものの多くは、
【参加型】です。
能動的音楽療法と言われますが、
- 参加者で一緒に歌を歌う。
- 歌に関しての思い出をお話する。
- 歌に合わせて身体を動かす。
- 楽器をみんなで演奏する。
など、積極的に活動していただいています。
音楽療法のお話をちょっとすると、
「CDを聴けばいいってこと?」
という質問をよくされます。
寝たきりの方で、好きな音楽を聴いて過ごすことは喜ばれることもあると思いますので、
一概に音楽療法ではないです、
とは言い切れませんが、
それだけではないのが、音楽療法です。
私は高齢者施設や自治体が開催している
介護予防の講座で
音楽療法をしていることが多いですが
そこではどんな音楽療法をしているか
いくつかご紹介すると。。
①歌唱
◾️参加されている方々が「懐かしい〜」と
感じる頃の歌を一緒に歌っています。
あなたにもきっと思い出の歌が1曲はあるはず!
80代の方でしたら、
昭和20年代後半〜40年代頃の歌を
その当時の生活を振り返りながらだったり
どの歌手が歌った歌かを一緒に思い出したりしています。
◾️口腔体操になる活動も行っています。
噛む力が弱くなると、認知症になりやすいと言われています。
あなたは「パタカラ」という言葉をご存知ですか?
口腔体操の時によく使われる4文字です。
パタカラも歌に組み込みながら、口の体操になる活動もしています。
②体操
◾️歌を歌いながら体操をします。
デュアルタスクといって、
歌を歌う+身体を動かす
2つの動作をあまり意識することなく行うことができ、自然と楽しく認知症予防につながる活動になります。
③楽器演奏
◾️私は音が綺麗なので、トーンチャイムという楽器をよく使っています。3か4つのパートに分かれていただいて、合奏をしています。
自分のパートがあるとわかると、責任感を持って集中して演奏してくださるのでそれも認知症の予防につながります。
誰かと一緒に音楽を作ることは、おいくつになられてもいきいきとされて楽しまれていますし、綺麗にできた時の達成感と一体感は楽器演奏ならではの楽しさを感じていただける瞬間です。
↓こちらの写真がトーンチャイムです
主なもののご紹介でしたが、イメージしていただけましたか?
家にいると好きなおしゃべりをする機会も少ないから楽しそうね。
人と自然と関わることができるのは、音楽療法の大きな良いところです!
他にもいろいろな活動をしていますが、
どの活動もCDを聴くのとは違うことを
わかっていただけたかと思います。
音楽療法の効果とは。。
音楽療法でどんなことをするのかはだいたいわかったけど、どんな効果があるの?
療法っていうからには、気になりますよね!
リラックスできるだけじゃ、納得できないわ。
もちろんです。1つの活動の中にもいろいろな効果があるように
考えて行っているので、一緒に見ていきましょう。
音楽療法は、受けていただく方に合わせて、効果も全然変わってくるので、多くの方に共通する
主なものをいくつかご紹介していきます。
①生理的な効果
音楽が流れている時に足踏みをすると、自然と音楽の速さに合わせて足踏みできていませんか?
それは身体が自然とリズムを感じて、合わせようとしているからです。
例えば、脳梗塞の後遺症で動かしにくくなった足のリハビリをする時、音楽の力を取り入れて、足を動かすサポートします。
音楽を聴きながらリハビリをしたから必ず足が動く、というわけではもちろんありませんが、
音楽がサポートの一端を担ってくれます。
他にも、歌を歌い声を出すことは、深い呼吸につながります。
深い呼吸は血圧を下げたり、リラックスしたりという効果を期待できます。深い呼吸をすることで、横隔膜が大きく上下に動かされるので、
内臓のマッサージにもつながり、血流も良くなりますし、便秘の解消も期待できます。
②心理的な効果
好きな歌を聴いてリラックスしたり、
明るい歌を聴いて頑張ろうと思えたりする経験はありませんか?
音楽には心を動かす何かがありますよね。それも考えて音楽療法を行います。
③社会的な効果
誰かと一緒に歌を歌う、楽器を演奏する時に黙ってやる人は見たことないです。
「こんな歌あったね、懐かしいね」
「ここってこうやって演奏すればいいんだよね」など初めて会った方同士でも、自然と会話が生まれるのが音楽療法なんです。
音楽療法に参加すれば、自然と誰かと関わるきっかけになりますし一緒に1つの音楽を作る仲間になれます。
やってみたい!音楽療法の受け方
音楽療法ってなんか楽しそう!って思っていただけましたか?
やってみたい!って思ったけど、どうしたらいいの?
嬉しいです!取り入れているところは少ないのがですが
お住まいの地域によっては自治体の高齢者向けの教室などで
取り入れているところもあります。
高齢者の音楽療法は、老人ホームやデイサービスで行っていることは増えてきています。まだ介護が必要ではない方は、なかなかやってみる機会が
少ないのが現状です。
自治体によって取り組み方が違いますので、
お住まいの地域の広報誌、役所の高齢者福祉の
窓口、社会福祉協議会にお問い合わせいただくと、取り入れていれば、ご案内いただけると思います。
私が講師として伺っているところは、役所や地域のコミュニティセンターです。
自治体で取り組んでいたり、自治体がサポートして地域の町内会で高齢者対象に行っていたりと
様々なので、ご興味ある方は調べてみて下さい。
音楽療法+高齢者+お住まいの地域 などで検索してみるといいかもしれません。
まとめ
音楽療法について、身近に感じていただけたでしょうか?
まだまだ知名度が低く、音楽療法士も少ないので、受けられる機会が限られているのが現状です。
音楽をお好きな方は多いので、音楽療法を受けたい時に受けられる環境ができるように、これからもお仕事をしていきたいと思ってます。
音楽療法については、こちらのインスタグラムで発信していますので
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